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ぞうブロ

好きなことまとめ、妄想

飲酒運転の暴走車に轢かれかけた上、偽天山に怒られた。

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吉澤ひとみ氏の飲酒ひき逃げ事故。高橋祐也氏の覚醒剤での逮捕。
それらを見るたび、あの忌々しい記憶が蘇る。。。
これは、人生に少々疲れた一匹の中年豚もとい象に優しい神様が授けてくれた、キセキのサプライズストーリーである。

 

 

出会いは突然だった。全裸飲酒運転男の恐怖。

あれは台風21号直撃の前夜だった。

翌日は台風直撃だから休みなので、いつもより少し遅くまで仕事をした帰宅途中。午後10時ごろだったか。

 
信号待ちをしてたら、暴走車が私めがけて、物凄いスピードで突っ込んできた。道端のフェンスをなぎ倒し、凄まじい衝撃音を出しながら。
驚きと恐怖のあまり、私は動けなかった。
今までのつまらない人生が走馬灯のように脳裏を駆け巡った。気がした。
暴走車は、私の目の前2m程の電柱に激突して止まった。
死ななかった。生かされた。良くも悪くも、人生はもう少し続くようだ。
 
飛び散る部品。ボンネットからもうもうと上がる白煙。
ボンネットが原型を留めないほど大破した車を見て、ドライバーや乗員は、残念ながら100%死んだだろうと思った。
でも、その車の中から、呻き声が聞こえた。
「、、誰かああ、救急車呼んでー、、!」
生きてた。
轢き殺されかけたのを忘れ、思わず、わかりましたー!と叫んだ。慌てて119番した。恐ろしくて、車には近寄れなかった。
 
119番でなんとか現状を伝えると、救急隊の人に、ドライバーと意思疎通してくれと言われた。
恐ろしかったけど、泣く泣く車へフェンス越しに近づいた。乗ってたのは、どうやらドライバー1人だけだ。なぜか上半身裸みたいだ。意外なことに、それほど重症でもなさそうだ。
次の瞬間、猛烈な酒の臭いが鼻をついた。
 
私は不思議と冷静だった。強いて言えば、頭に浮かんだのは、飲酒運転車に殺されかけたという静かな怒りだった。
仕事で疲れ果て、体調の悪い子供と、帰りが遅くてご機嫌斜めの嫁さんが家で待ってるというのに。
奴がなぎ倒したフェンスの反対側は、道を挟んですぐ、住宅街だった。
一方間違えば、本当に大惨事になっていたに違いない。
 
しかし私は言われた通り、淡々と仕事をこなした。 
「どこか痛いところありますか?」
「うーん、、首が痛いかな、、」
そんなに痛がってるそぶりはない。
「自力で車から出られますか?」
「ああー、、助手席からなら出れるかも、、」

かなり泥酔しているのか、意識朦朧のようだ。

 

電話が終わっても、目撃者なので、救急隊を待ってないといけなかった。

すると、車から、ひょいとドライバーが出てきた。

私の眼はガラスの義眼の如く、動く能力を失った。

彼が、一糸まとわぬ全裸姿だったからだ。

変態の私も、さすがに思わず、目を背けてしまった。

 

全裸の彼は、意味不明なつぶやきを発しながら、、フェンスからよじ登って、こっちに来ようとした。

そうかと思えば、千鳥足でフラフラ歩きだし、自分がぶっ壊した車の部品の破片を踏み、痛ぇっ!痛ぇっ!と叫んでいる。
 
単なる酔っ払いではないだろう。完全にラリってるじゃないか。私は底知れない恐怖を感じた。
まさに、バイオハザードに出てくるゾンビだった。
同時に、もう一つ頭に浮かんだのは、カーメーカーへのリスペクトだった。
あんな猛スピードで電柱にぶつかり大破したのに、全裸のドライバーがほぼ無傷だなんて。レ◎シーの安全性能は半端ない。
 

もう一人の目撃者、偽天山氏に、烈火の如く怒鳴られた。

実は、私の他に、もう一組、目撃者がいた。
ボロボロの軽自動車に乗ってた、明らかにカタギじゃない風貌の相当イカツイ男二人組だ。
一人は、プロレスラーの天山氏に激似だった。
彼らは暴走車の後ろを走ってたのだろうか。
私が救急と電話しながら全裸野郎と話をしてると、いきなり胸ぐらをつかむ勢いでやってきて吠え出した。
 
「オイ!お前何見とるんじゃ!お前野次馬かオラァ!!」
「違います、救急車を呼んでます」
「、、ならええわ、俺らは110番するからお前は勝手にやっとけ」
 
初対面でこれは、なかなか礼儀正しい好青年のようだ。
全裸野郎の仲間としか、思えなかった。
一切関わりたくなった。0.1秒でも早くこの場を立ち去りたかった。
 

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本物の天山氏。テンコジコンビ好きだったなあ。
偽天山氏は、本物の天山氏から、強さと優しさ、知性、愛嬌その他諸々を綺麗さっぱり抜いた感じでした。
 
その後、偽天山達は車から出てきた全裸野郎と、何やら激しく言い合っている。
「オイ!お前、逃げるな!」など。ほとんど聞き取れなかったけど。
 
いきなり喧嘩腰で来られ、その後もずっと3人でじゃれあってたので、こいつらが全裸野郎の仲間だと思って疑わなかった。
全く最悪な連中に、遭遇してしまったもんだ。
私はげんなりしながら、消防警察の到着を待った。
 
ふと、ある考えが脳裏をよぎった。
より正確に目撃証言を伝えるためにも、この現場、車が大破してる状況を撮影した方がいいんじゃないか。
偽天山と全裸男の絡みなんて、撮りたくもない。事故の様子をSNSで拡散するつもりも全くない。
私は大破した車だけの写真を撮影した。
 
すると、偽天山がそれに気づいた。
偽天山は、さらにデカイ声を張り上げ、私に近づいてきた。そして臭い息を吐きながら喚き散らした。
 
「オイ!お前何写真撮っとんじゃコラァ!!
人の不幸を撮って楽しいか!!オゥ??どうせツイッターとかユーチューブに載せるんやろ、マスゴミに売るんやろコラァ!!!」
ヘタレな私だが、このときは恐怖より怒りが勝った。
「違います!そんなつもりは毛頭ありません!車だけ撮影しました。目撃証言を正確にしたいので」
しばらく私と偽天山は睨み合った。
昔やってた柔道の試合前の緊張感を、久々に思い出した。
しかし、これ以上こいつらを刺激するのは良くない。それに臭い。そう思い、私はその場を離れた。
 
しかし、正直に告白すると、その時感じたのは、怒りだけではなかった。
 
しまった!怒られた、、というバツの悪さだ。
事故現場の写真を撮るなんて不謹慎だと思っていた。だけど警察消防により正確に情報を伝えるにはそうしないと思い、とっさに撮影してしまった。言い訳になってしまうけど。
普段私が好きじゃないマスコミも、きっとこんな感じなんだろう。
 
ネットには、衝撃的な事故映像がたくさん転がっている。あの全裸野郎と偽天山達の絡み動画をツイッターに載せれば、ある程度アクセスは来るだろう。マスコミに売れるかもしれないな。正直なところ、一瞬、そんな想いがよぎったのも事実だった。
そんなゲスなことは当然しなかったんだけど、その心の隙を、天山に一喝された気持ちになったのだ。
 
危うく死にかけたにも関わらず、私を轢き殺しかけた飲酒運転全裸野郎に救急を呼び、いいことをしてだはずなのに。
こんな柄の悪い奴らに絡まれ、怒鳴られてしまった。
そのバツの悪さ、モヤモヤ、自分への不甲斐なさが、頭から離れなかった。
なんか、どっと疲れが襲ってきた。
もう、すぐにでもここを立ち去りたかった。
 
 
その頃ちょうど、救急、消防、そして警察の方々がやってきた。みんな冷静沈着で、というより、慣れた様子で、淡々と仕事をこなしていく。
全裸飲酒男は、大人しく救急車で運ばれていった。
偽天山達は、全裸野郎が救急車に乗せられたのを見届けると、じゃ後はよろしくとばかりに、去っていった。
彼は去り際にまた、私をひと睨みした。私は睨み返した。逃げるのかと思い、追いかけてボロ軽のナンバーを撮影してやろうと思ったが、流石にやめた。なんでもかんでもすぐ写真を撮ろうとしてしまう、現代人の悪癖だ。それに臭い。
消防隊の方に、目撃情報を話した。 
もうここにはいても仕方がない。私はただ疲れ果て、家路に着いた。
 
夜11時過ぎ。遅めの晩飯を食べようとしていると、携帯が鳴った。
警察の方だった。
「すみませんが、目撃者があなただけなので、お手数ですけど、現場に戻って来てもらえませんか?お話をお聞かせ頂きたいのですが?」
 
え?偽天山達は?
そういえばあいつらは、全裸野郎が救急車に乗せられたのを見届けて、じゃ後はよろしくと去っていってたな。
散々喚き散らして、結局何もせず、臭い息だけ吐いて逃げたのかよ。。
 
文句を言っても仕方ない。私は飯を食べる間も無く、そのまま家を出て、車で10分ほどの現場に戻った。
 
その後、私は唯一残った目撃者ということで、警察、消防、救急の方々に、同じ話をし続けた。身振り手振りをまじえ、5回以上はした。段々説明が上手くなってる自分に気づき複雑な気持ちになった。
現場に戻った時、事故車は片付けられ始めていたので、説明のときは例の写真が役に立った。
警察は初めに現場を写真で押さえるから、私の写真なんて、なくてもよかったんだけど。
結果的に写真が役に立ってよかった。
 
でも、偽天山に怒鳴られたモヤモヤが止まらなかったので、写真を見せながら、警察の人に白状した。
「野次馬みたいですみません。現場をより正確に伝えたくてこの写真をとったんです。偽天山に怒鳴られましたがね。でもこれをネットに載せたり、人に見せるつもりはありません。エビデンスのため嫁には見せましたけどね」
警察の方は、笑ってくれた。少しだけ、モヤモヤが晴れた気がした。
 
それにしても、こんな大事故に遭遇するのは初めてだった。なのに警察消防救急隊の皆さんは、みんな淡々と落ち着いている。
「こんな事故って、よくあるんですか?」
優しい警察官が教えてくれた。
「ここだけの話、多いですよ。飲酒運転と、シャブは、なかなか無くならないです。」
シャブ!?
「この道は、関空や大阪の港から覚醒剤をあちこちに運ぶのによく使われる道の一つです。だから、シャブ関係の事件も多いんです」
「まだ結果出てないけど、今回のアイツも、飲酒かシャブ、もしくは両方でしょう」
私は今更ながら、背筋が凍った。覚醒剤なんてテレビでしか見ないと思ってたけど、こんな身近にあったなんて。
 
もしかして、あの偽天山達って、全裸野郎とシャブ関係の仲間だったのか?
だからあんなに全裸男と話し込み、私に尋常じゃない敵意を向けたのか?
 
そんな思いがよぎり、警察に話してみた。
実はもう一組、ボロ軽に乗った天山似の目撃者がいたと。そいつらに絡まれ、臭い息を吐かれ、怒鳴られたと。
警察は少し驚き、言った。
「そうでしたか。今回の事故は、シャブ絡みの刑事事件の可能性もあるので、慎重に調べます。」
「仰る偽天山氏についてですが、発信記録から調べますね。でもまあ、人は見た目で判断できませんのでね、、」
 
確かに、その通りですよね。
私を一喝してくれた彼に、今となっては感謝している。んなわけない。人は見た目が9割だ。ついでに口臭もだ。口臭は私も相当なものだと自負しているが、彼には到底及ばない。どう見ても関わったらアカン人種だった。
でも私の行動も、誤解を生むものだった。反省すべきは反省して改めよう。何でもかんでも写真を撮るのは良くない。
 
家に帰ると、日を跨ぎ、時計は一時近かった。
晩飯の残り物を食べ、心配する嫁に顛末を話す間もなく、風邪の息子の子守をしながら、嵐のような1日は終わった。本当の嵐は、翌日やってきたわけだが。
 
 
それにしても、警察消防救急隊の皆様、大変だなぁ。尊敬します。お疲れ様でした。やっぱり警察は凄いなぁ。
 

おわりに。警察を尊敬した翌週、嫁が交通違反切符を切られた。

 

そんな話を嫁としてた翌週。嫁が左折禁止の交通違反キップを切られた。

わざわざ左折待ちの車を待ち伏せ、左折したのを確認してからドヤ顔で捕まえにきたそうだ。
そこはあの事故現場の近くだった。
嫁にとっては初めての交通違反。
ゴールド免許じゃなくなり、まるで無理やり処女を奪われた少女のように、彼女は抜け殻と化し、呆然としていた。
そして、嫁の瞳には、警察に対する凄まじいまでの怨恨の業火が宿った。
交通違反金の7千円は、危うく私の小遣いから補填されそうになった。
 
警察よ、なんてことをしてくれたんだよ。あの日あれだけ協力したやったのに、この仕打ちはないだろう。
捜査に協力せず逃げ去った偽天山の対応が、ある意味正しかったのかもしれない。。。
んなこたないですね。
 
ここまで読んで下さりありがとうございました。
皆様、危険な車には、気をつけましょう。突っ込んできたら気のつけようがないけど、それでも気をつけるしかないので。。
 
あと、みだりに事故現場を撮影してネットに載せるのも控えましょう。
それに、人は見た目が9割ですが、見た目だけで判断してはいけません。口臭も大切です。
そして、交通違反にもお気をつけて。
最後に。本物の天山さん。風評被害ならごめんなさい。私は貴方の試合が好きでしたよ。
 

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