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ぞうブロ

好きなことまとめ、妄想

【ちょい怖】雄島のパトカーで見た女性の話。

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夏だし暑いので、昔体験したちょっと怖い話でも、させて頂きます。

(ちょい怖で、びっくり画像とかもありませんが、怖い話が苦手な方は、すみません)

あれは、10数年前、大学三年生のとき。

軟式野球サークル恒例の夏合宿で、福井県の若狭に行った。

 

夏合宿と言っても、ユルイサークルだったから、野球は申し訳程度。

メインは飲みと夜の麻雀、そして海。

何より、女子マネとのアバンチュールの可能性が、胸をかき乱す。

 

そんな合宿の夜に、誰かが言い出した。

「夜中に、近くの雄島に行ってみよう」 

 

雄島とは東尋坊の近くにある無人島で、「神の島」と呼ばれる一方、

自殺の名所・東尋坊で身を投げた遺体が流れ着くという噂がある、

有数の心霊スポットだ。

昼間は綺麗なんだけど。

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#雄島 hashtag on Twitter

 

travel-noted.jp

 

雄島にはもう一つ、不吉な噂があった。

「雄島を反時計回りに一周すると、良くないことが起こる」

まさか反時計回りを真夜中に実験するつもりじゃないだろうな。

私の不安は高まった。

 

深夜12時前。

男女混合でミニバン2台に乗り込み、不気味な観音様のいるトンネルをくぐり抜け、

雄島の橋の前に着いた。

波の音しか聞こえない、真っ暗な海。

島へと続く、不気味な赤い橋。

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心霊スポットめぐり「雄島」 | 心が折れた雑談場

実際こんな感じでした。

  

あまりの恐ろしさに、女子達は車で待ってると言い、出てこない。

そりゃそうだよな、俺も怖いよ、

と思いつつも、女子達にヘタレな姿は見せられないので、

泣く泣く先輩達に続いた。合計5人くらいだっただろうか。

 

橋を渡ると、大きな白い鳥居が現れた。

その鳥居の脇には、枯れ果てた花束が、置かれていた。 

まるで何年も前から、供えられてるようだった。

真っ暗な道が続く。木々が風に揺れている。 

 

さすがにこの状況で、「反時計周り実験」をするほど、度胸はなかった。

とにかく、反時計の方向だけには、進まないように。

それに、石段の足元は暗くてよく見えず、こけないように。

大の男たちが手を繋いで歩く姿は、滑稽だったかもしれない。

 

そう言い合って進んでいくと、気づくと神社みたいなところに入っていた。

え?何ココ?

みんな驚き、立ち止まった。

静寂が辺りを包む。

 

次の瞬間、

うわぁぁーーーーー!! 

突然、誰かが叫んだ。

 

えっ何、何!!??

それと同時に、みんな、手を振りほどき、我先にと走り出した。

 

みんな無言で、必死に走った。

私は途中こけながらも、なんとか入口の鳥居まで、たどり着いた。

 

ここまできたら安心だと、橋を渡って戻っている途中、

先輩が言った。

 

「うわぁーーって言ったの俺やで。あれ冗談やってん。

みんなを驚かせたろうと思ってな笑」

 

この時は本気で、先輩を海に放り込むか、置き去りにしてやろうと思った。

 

何なんすかもう…帰ってきてしもうたやん…

まあでも、女の子たちが待ってるから、そろそろ帰りましょうか。 

みんな本気で怖がったのを恥ずかしく思い、でも平気だったよという顔をして、

車に戻ってきた。

 

待ってる女子達も怖かったらしく、

やっと帰ってきたかと冷たい視線を浴びながら、

車で報告したりして、ワイワイしてた。

 

しかし、雄島の真の恐ろしさを知ったのは、その後だった。。。

 

 

どれくらい時間が経っただろう。

真夜中、私たちはまだ車を停めたまま、話し込んでいた。

目の前に海と雄島が見える、駐車場みたいなとこだったと思う。

人気はなく、車も私たちだけになっていた。 

 

すると、向こうから赤いサイレンがやってきた。

パトカーだった。きっとこの辺を巡回してるんだろう。

 

パトカーは、私たちの車の隣に止まった。

前列に、お巡りさんが二人いた。

「こんな時間に、何してるの?」

お巡りさんは無表情な真顔で、話しかけてきた。

私たちはテンパり、

「えっ、、あ、すみません。ちょっとサークルの夏合宿でドライブにきてたんです、、」

なんて返してた。

 

すると真顔のお巡りさんは、より真顔で、こう言った。

「ここは、そういう遊びで来るところじゃないんだよ」

 

そうですね、すみません、、

と言おうとしたその時。

私はパトカーの後部座席に目をやり、凍り付いた。

 

女性が一人、俯いて座っていたのだ。

和装かワンピースか分からないけど、白い服を着ていた。

黒髪は長く、俯いているので、全然顔が分からなかった。

そして私は気づいた。

女性の髪が、ずぶ濡れだったのだ。

よく見ると、服も濡れているように見えた。

 

震えながら、お巡りさんに視線を戻した。

お巡りさんは相変わらず、怖いくらいの無表情な真顔だ。

寝ぼけてないよなと思い、恐る恐るもう一度パトカーの後部座席に目をやった。

女の人は、微動だにせず、ずっと俯いたままだった。

髪から水滴がしたたり落ちるのが見えた。

 

もしかしたら、実際身投げしようとして救助された女性なのかもしれない。

でも東尋坊から身投げしたら、無事なはずはないし、

こんな真夜中に、雄島で、海水浴なんてするわけない。

 

じゃあ、この女性は一体?

というか、お巡りさん、まさか気づいていないのか?

ということは、、、

 

「じゃ、気を付けてくださいね。」

と言い、女の人を乗せたまま、パトカーは去っていった。

あまりにも現実味がなく、まるで蜃気楼のように消えていった。

 

私は恐怖のあまり、何も言えなかった。

 

「…今の見た…?」

「…………」

皆押し黙り、重苦しい沈黙が車を包む。

さっきうわぁーーー!とふざけていた先輩ですら、無言で俯いている。

どうやら、私にだけに見えてたのではなさそうだ。

 

女性はともかく、お巡りさんさえも、この世のものとは、思えないほどだった。

いや違う。お巡りさんはもちろん、、あの女性も、リアルな人間だったと思う。

霊よりも、むしろそっちの方が怖いんだけど。

 

その日は結局、20分ほどの宿まで、皆ずっと無言のまま帰った。

 

あれから5年ほど後に、昼の雄島には来た。

でも、夜の雄島には来ていない。

 

少し気になるのは、あの後たまに、夢にあの女性の姿が現れることだ。

今まで2,3回あっただろうか。あの時と同じ、ずぶ濡れで俯いた姿だ。

あの女性は、人間だったのか、霊だったのか。

人間なら、今も生きているのだろうか。

一体何があったのか。何かを伝えたかったのか。

この先も分からないだろう。

だから、夢に突然出てきて、驚かせないでください。

いや、それくらいならまだいいけど、お願いだから憑りついたりしないで。。。

あなたの存在は、この記事で皆さんに伝えましたから…

 

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