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ぞうブロ

好きなことまとめ、妄想

【紅の豚】私はポルコ。ミラノで働く航空機エンジニア。

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私はポルコ。

ピッコロ社に勤める、航空機エンジニアだ。

昨年引退したフィオ会長に見初められ、イタリア・ミラノにやってきて、もう4年。

ポルコという名は、「ダンディーな小太りの飛空挺乗り」を大好きな会長が付けてくれた。

今は出張で、クロアチアのドゥブロルニクにある、会社のマザー工場に来ている。

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紅の豚 モデルになった絶景 - NAVER まとめ

 

日本にいるときは、毎日が灰色だった。

畑で蠢く王蟲のような、バカでかい農業機械の設計。

鉄塊の鈍いグレー。CADの黒い背景と緑の実線。

窓は閉じられ、蛍光灯の照明と静寂が支配する、

季節も昼夜も無い、刑務所のようなオフィス。

怒号とパワハラまみれの現場。

旧式のつまらない人間関係。

 

色彩の無い毎日は、感情を奪い去ってしまう。

全てに、うんざりで、絶望していた。

昼食で食堂に向かうとき、ふと空を見上げると、

美しい飛行機雲が引かれていた。

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「紅の豚」感想文:飛ぶ豚が、海抜より低い場所で人間に戻るまで – もじぐみ

 

よく見ると、その雲の正体は、壊れたトラクターに乗せられた、元同僚たちだった。

激務で休職した者。辞めてしまったものたちが、農機に乗って、流れていく。 

「山田!山本!行くな!仕事をどうする気だ!俺が代わりに辞める…!」

 

エンジニアとして10年以上、頑張ってきたつもりだ。

しかし、私のやりたいことは、ここにはないと、ずっと分かっていた。

しかし、このままでは、近い将来、私もあっちに行ってしまうだろう。

もう、この辺でいいかな。

 

翌週、私はDODAのリクルーターと面談。

自分でも驚くくらい、とんとん拍子で、転職することができた。

 

転職で一番大切なのは、勢いだ。

あの時動いて、本当に良かった。

 

 

来週は一週間、オフをもらった。

例年通り、ギリシャのナヴァイオビーチで、ゆっくり過ごす。

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www.travelbook.co.jp

 

 ひたすら、何も考えず、ただただ身体と心を休める。

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ザキントス島~「紅の豚」ポルコの隠れ家は本当にあった?! | 世界一周写真館~World Travel Photo Gallery

 

エーゲ海、アドリア海の美しい青は、

私を優しく包み込み、癒し、明日への活力を与えてくれるのだ。f:id:elep-peace:20181103013207j:plain

studiototoro.com

 

夜のとばりが降りると、私はいつもの場所に出かける。

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かっこいいとは、こういうことさ : Velbert

 

そう、彼女の歌声を聴き、仲間と語らうためだ。

なんだか今日は、気分がいい。

航空機の新しいアイデアも湧いてきた。

さっき食べた鯖…ディナーのおかげかな。

酔ってしまわないうちに、まとめておこう。

全く、仕事をしないつもりなのに、今は仕事が楽しくて、仕方ないんだ。

 

少しリフレッシュして、仲間たちと楽しい時間を過ごし、

またミラノで、ドゥブロルニクで、頑張るぞ。

近いうちに、日本にも帰ってみようかな。

では、そろそろ筆をおくとしよう。チャオ。

 

ホテル・アドリアーノにて

ポルコ・ロッソ

 

…………

 

今週は、とても疲れた。

最近なかなか疲れが取れない。

仕事、上司、部下、その他クソ野郎達、会社のつまらん飲み会、家庭、育児、百姓仕事、稲刈り、柿取り、ハロウィン、沢田研二、ウマル安田、徴用工…

ストレスでの暴飲暴食がたたり、本格的に豚になってしまった。

 

それでも、今日は週末だ。

全てのタスクを終えた後に訪れる、束の間の貴重な一人の時間。

私は角ハイボールを作り、一人書斎という名の物置に入る。

机に座り、一杯やりながら、おもむろにBGMをセット。


紅の豚 / Porco Rosso - 久石 譲

そうして、「紅の豚」を見ていた。

登場人物が全員カッコいい。ムスカのようなゲスが、誰ひとりとしていない。

アドリア海の青とポルコの飛行機の赤。美しいコントラスト。

極めつけはエンディング。

「時には昔の話を」を聴くたび、私の涙腺は決壊する。


Toki Ni Wa (Porco Rosso)

学生時代に戻りたい。今度は陰キャとしてでなく、リア充として。

 

そして、紅の豚のモデルとなった美しい写真を眺めていた。

アドリア海に行きたい。イタリアで仕事がしたい。ギリシャに遊びに行きたい。

 

転職したい。

そう、こんな曇った日常から、脱出するんだ。

 

私はほろ酔い気分で、片っ端から転職サイトに登録した。

イタリアにつながる未来に向かって。 

転職しない豚は、ただの豚だ。転職する豚も、ただの豚だ。

家のローン。家族。子供。福利厚生。労働環境。仕事内容、、ああもういい!

言いたいことは分かる。皆まで言うな、分かってるさ。

だけど頼むから、今だけは、何も言わないで。

あと少し、夢、妄想に酔わせてほしいんだ。

 

私はポルコ・ロッソ。関西在住の農機具設計者。

血の涙を流しながらも前に進む、妻子持ちの38歳小太り中年だ。

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