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ぞうブロ

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映画「ツレがうつになりまして。」見てきました。うつとどう向き合い、克服するか

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結婚5年目の、とある夫婦。

「ツレ」と呼ばれてる旦那さんは、パソコンのクレーム受付の仕事に忙殺される、優しくも、完璧主義者で、どこか冴えないサラリーマン。

奥さんの「ハルさん」は、売れても売れなくてもまあいいかという感じの、これまた冴えない漫画家。

そんなある日、ツレが鬱病になってしまいます。

会社を退職せざるをえなくなったツレ。

突然のことに戸惑いながら、家計を支えるためにと、漫画の仕事を求め、一生懸命働き始めるハルさん。

家で一進一退を繰り返すツレ。

周囲には、うつに対して無理解な人たち。

うつを敬遠し、あたかも人生の落伍者であるように見る人たち。

がんばれがんばれと、人の心に土足で踏み入ってくる、無神経な人たち。

(実際うつの人に接さないと、あるいは自分がうつにならないと分からないので、ある意味仕方がないのですが…)

困難や衝突も起こってしまいます。

ある日、執筆活動で忙しく気がたってたハルさんが、何気なくツレに放った一言。

それが原因で、ツレは自分の情けなさ、不甲斐なさに絶望し、衝動的に風呂場で自殺を図ろうとしてしまいます。

未遂に終わり、無事だったのですが、うつの恐ろしさが垣間見えます。

 

よく「仕事しんどいわ~俺鬱病やわ~死ぬわ~」などと、自分が鬱であると周囲に吹聴するような人がいますが、あれはうつとは言わず、ただの構ってちゃんだと思います笑

うつですうつですと、周りに言える人は、むしろ問題はない。あるいはうつではないです。

そうではなくて、生真面目で、周りに気を遣い、ストレスをため込んでしまう人。自分だけはうつになんてならないという人こそ、注意が必要なのかなと思います。

 

うつを克服するはじめの一歩は、まず自分が、あるいは大切な人が、鬱病であるという現実を、そっくりそのまま受け入れること。

うつになったことを、恥ずかしいと思わないこと。

何もできない自分が情けないと、自分を責めないこと。

周りにすすんでいう必要もありませんが、隠すことでもないのです。

映画では、うつ=宇宙風邪、と呼んでいます。

うつになったからといって人間的に劣っているわけではない、単なる風邪なのですから。

 

 

ツレを支えるハルさんの献身的な姿勢には、本当に頭が下がります。

ハルさんの献身的な支えのかいあり、ツレも徐々に本来の自分を取り戻していきます。

というよりも、ハルさんもツレも、より成長し、一回り優しく、たくましくなっていくのが分かります。

ツレのうつという困難を、夫婦一緒になって、お互いを思いやり、理解し、乗り越えていく。

その過程で、本当の夫婦の絆が生まれていきます。

結婚同窓会での二人の発表の場面は、本当に感動的です。

 

そして。

ツレはうつを克服します。

ハルさんはうつのツレとの日々を本にし、ツレは「外に出ていけないのなら、家で仕事をすればいい」と、ハルさんの執筆のサポートをする会社を作ります。

最後の場面。ツレの講演。

そこにはうつという障害を乗り越え、より絆の深まった素敵な夫婦の姿があります。

 

 

自分自身も、結婚したのはいいけれど、何かと衝突してしまうこともある。

思いやっているつもりでも、なかなか素直になれず、結局、自分のことばかりで、相手のことを思いやれていないから。

いつも家のことを一生懸命してくれ、励ましてくれる奥さんのことを、大切にしないとなって改めて思います。

 

、、、、、、、

 

ここからは、私自身のうつの体験と、どう乗り越えたかについて、うつに対する考えを書かせていただきます。

同じような人がいたら、大丈夫なんですよ、なんとかなるもんなんですよと、伝えたいです。

 

実は私もだいぶ昔、19歳頃ですが、鬱病になったことがあります。

それまでは、受験生だったのもあり、鬱は甘えだ、弱い人がなるんだ、気合いや根性が足りないんだ、自分だけは鬱病なんてならない、という考えでした。

自分のこだわることには、完璧でないと気の済まない性格でした。

テストでもミスがあると自分を絶対に許せず、英単語、有機化学の構造式、世界史の人名を忘れてしまう恐怖で、いつも押しつぶされそうになっていました。

鬱になったきっかけは、受験勉強プラス、友人関係のもつれ。そこで弱ってたところに親族の死。

ある日突然、センター試験まで2週間の一月の朝だったと思います、

自分の部屋にいた時、突然心臓の鼓動が早くなり、胸が痛くなりました。

そして、急にウワァーー!って叫びたくなったのです。

しかし叫ぶわけにもいかず、耐えていると、

その心臓の痛みが頭に登ってきて、頭の中でバチンッて、まるで配線がショートしたかのような音がしたのが、はっきりわかったのです。

その感覚は今でもはっきりと覚えています。

 

それからというもの、常に頭は鉛のように重く、薄いオブラートを何重にも脳に巻かれたように、あるいは頭蓋骨が収縮し脳をギューっと圧迫されているようになり、頭痛がずっとし、いつも意識がボーっとしてました。

何事にも興味や関心が持てなくなり、感情がなくなりました。

でも原因となった元友人が怖くて、その恐怖だけはずっと残ってました。

夜はまったく寝られなくなってしまったり、逆にずっと寝てばかりになってしまいます。自分ではコントロールできません。

全てはこのオブラートのせいだと焦り、苛立ち、オブラートが邪魔で邪魔で、息が苦しく、いっそのこと頭に銛でも打ち込みたくなりました。

たまにそのオブラートがなくなった気になるのですが、そういうときはいきなり大量の感情や刺激が心や頭に流れ込んできて、すごく神経過敏でした。

普段は刺さらなかったり、すぐに抜けるはずのトゲが、心を保護する殻が壊れてむき出しになっているため、少しのことでも、グサッと突き刺さってしまうような感覚でした。

 

そういうことを訴えたら、心療内科に連れて行かれました。

憧れ、夢にまでみて、もう手の届くところまで来てた第一志望の大学にも、センター試験の失敗が響き、合計1000点中9点の差で、落ちました。

でも当時は、それがショックと思うことすらできず、悔しさや悲しさを感じられなくなった自分自身に対して、怒りにもならないぼんやりとした失望しかありませんでした。

自分自身、頭が狂っておかしくなってしまったのかと思いました。

しかし、私以上に、家族、特に両親は、本当に辛かったと思います。。。

 

俺は鬱病じゃない!とだいぶ抵抗しましたが、診察の結果、抑鬱病だと言われ、その後は受験勉強や大学生活の傍ら、1週間に一度、心療内科に通い続けることになりました。

最初はまさか自分が鬱病なんかに、ということで、非常に情けなく、つらく、みじめでした。

しかし、心療内科や、色々本を読んだりするうちに、似たような境遇の人達がたくさんいることが分かりました。

家族と衝突は絶えなかったけど、気を遣ってくれたり、時には叱咤激励してくれ、支えてくれているのは分かってたし、その支えのおかげで、徐々によくなっていきました。

バラバラになった自分自身を取り戻すために、ジグソーパズルのように1つずつ感情や感覚を確かめながら積み木を積み上げていくような作業でした。

うつだということで妙に優しくされるのも嫌だったので、普通に接してもらったり、たまに気合いれるために愛のあるムチや冗談が、私には一番ありがたかったのかもしれません。

結局、病院は1年半ほど行きました。

浪人生だったので、大学受験が終わるまでは、病院通いしながらも、心を殺して、できる限り受験マシンになろうと努めてました。

頭痛との戦いが一番辛かったのですが、頭が痛むときは、自分の頭をグーで叩きまくりながら勉強してました。

夜寝れないので睡眠剤を常用していたため、自習室でいきなりいびきをかいて爆睡し迷惑をかけてしまうこともあったので、基本的に一人で、自習室ではなく予備校の食堂で、ずっと勉強していました。

辛くて、覚えられなくて、効率が落ちて、落ち込みました。

でもその分何倍にも量をこなし、本当にかつてないくらい死ぬほど勉強はしたので、翌年無事第一志望の大学に合格できました。

でも、むしろそのせいで、その後も頭痛を結構ひきずることになりました。

環境が大きく変わり、新しい世界や友人との出会いによって、ささくれだった心は癒されていきました。

しかし、頭のオブラート、頭痛だけは、完治はしませんでした。

その後も、逆境のときには、当時の辛さがぶり返し、また元に戻ってしまったのか、また一から積み直す作業かと、落ち込んでしまったことも数度ありました。

15年ほどたった今も完治はしていません。

浪人時代に無理をして、辛い思いと信じられないくらいの力をくれた分の、代償だと思っています。

 

現状は、映画のツレと同じように、時間をかけて、家族や友達、周りの人たちに支えられながら、自分の中でうまくこの頭痛と付き合っていく方法を確立した、というのが今の正しい感覚です。

だましだましといえば聞こえは悪いですが、そういうことです。

自分の意識も変わりました。というか変えました。

それまではミスが許せない完璧主義者でしたが、今は超適当人間になりました。(年を取り様々な経験をしたのも大きいのでしょうけど)

色々失ったこともあるのでしょうけど、それよりも、うつを経験したことで、

うつの人たち、困ってる人たちに対して、理解、思いやりができるようになりました。

こういうことを言ってはいけないんだ。こうすればいいんだ。常に愛情を注ぎ、見守ることが大切なんだと。

だから、この「ツレがうつになりまして。」は、すごく共感できました。

 

長々と昔の話を書いてしまいましたが、

 

 

うつを克服するのは、次の5つだと思います。

1.お医者さんが処方する適切な薬と治療

2.時間

3.大切な人とのつながり、愛情

4.周りの人の支え(いてくれるだけでも、サポートになります)

5.うつから解放されたいという気持ち

 

一人で治そうとしたり抱え込まず、じっくり向き合い、お互いを思いやりながら、徐になおしていく。

言葉でいうのは実に簡単ですが、実際にそういう状況に置かれたとき、そう実行するのがどれほど難しいか。

しかし、それがうつを治す方法だと思います。

もしうつで苦しんでいる人がいたら、あるいは大切な人がうつで苦しんでいたら、一度見てみてほしい映画です。本も出ているので、そっちでもいいと思います。

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