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ぞうブロ

サラリーマンエンジニア象の、本格エッセイという名の妄想寝言ブログ。

コロナウイルスのチキンレース。せめて社内第一号にはなりたくない。

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コロナウイルスが全国で猛威を振るっている。大阪でサラリーマンをしてる私にとっても他人事ではない。北は難波、南は関空、どちらもおびただしい数の中国人が押し寄せるホットスポット。職場はちょうど、その中間地点にある。大阪から、和歌山から、危険極まりない満員電車に揺られ、出勤せざるを得ない社畜たち。製造業の私たちは、電通のように、在宅勤務に切り替えられるはずもない。コンサートやスポーツイベントは中止になるけど、会社と満員電車は休みにならない。 

 

現時点で、和歌山県では13名、大阪府では1名がコロナウイルスに感染してるそうだけど、その数字を信じている者は、私の周りには一人もいない。もはや、いつ誰がなってもおかしくない。というか、既に何名か感染しているかもしれない。

 

そしてついに、コロナウイルスの毒牙は、私のすぐ近くまで伸びてきた。

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仕事終わりにコロナビール!夕陽を見ながらBBQを楽しむ無料イベント「CATCH THE SUNSET」が開催 | とよすと

 ※せめて画像くらいは、楽しい方のコロナを上げときます。

 

コロナウイルスの影響で、部品が入ってこず、工場は操業を停止。中国への渡航は「原則」禁止。大人数が集まる会議やイベントは全て中止。そんな中、多くの部下を引き連れて恒例の工場視察に来ようとする会長。僭越ながら、心の底から申し上げたい。貴方は馬鹿ですか、それとも阿呆ですか。止まってる工場を見たいなら、休日一人で勝手に見てくれ。

そのレベルなら、まだ笑える範囲だったのだけど、今日、ついに事件が起きた。

 

一週間ぶりに出社した隣の島の後輩。最近忙しそうだったから、いつもの過労か、それともメンタル不調か。彼の口から語られたのは、衝撃の内容だった。

 

「いやー、最初は結膜炎っぽくて、微熱が続いて下痢気味でだるくて。なかなか治らなくて休んじゃいました。まあよくある風邪です、もう大丈夫です。でもコロナじゃないですよ。多分ね。検査してないですけど」

 

それってもしかして、コロナなんじゃ。その言葉を、私は飲み込んだ。もし彼がコロナなら、周辺の私達は濃厚接触者ということになる。

ちなみに私たちの事務所では、季節昼夜問わず、窓を開けることはない。理由は知らないが、多分馬鹿なんだろう。そんな完全密閉された空間で、ひとたびコロナウイルスが侵入すれば。

突然目の前に迫った脅威に、びっくりして、思わず目を背けてしまった。

 

それだけではなかった。同じフロアで仕事をし、いつも一緒に昼飯を食べる同僚。完璧に設計され計算された機械のごとく、真面目で、正しく、つまらなく、石橋を叩きまくって壊し、結局渡らないほど安全志向の彼。私と唯一の共通点は、ラピュタとドラクエが大好きなところ。

 

そんな彼もまた、先週から一週間、休み続けている。間違ってもメンタルを破壊されるような男ではないし、難波などの危ない人混みにも決して近づかない。同僚ディマリアが彼を評してこう言った。「彼は人間じゃない。AIだ。AIが人間の感情を学んでる過程なんだ」

 

休む前日も、AI氏は私の対面で昼食を食べていた。いつもは雄弁な彼だが、とてもしんどそうだった。

「すいません、微熱が続いてて、咳が止まらなく。きっと対面の人に、風邪をうつされました。あの人マスク付けてくれないから。めっちゃしんどいけど、打合せがあるし、出図もあるし、仕事休めません、コロナ?まさかそんな、私はあなたみたいにしょっちゅう難波に行きませんから笑」

 

その言葉を残し、AI氏は会社に姿を見せなくなった。一週間たち、いつも一緒に昼飯を食べていた私たち4人も、さすがに心配だ。

もしかして、コロナなのか。

気になるけど、聞くのは恐ろしい。もちろん彼の身は心配だけど、またしても私達は濃厚接触者ということになる。彼は機械だから、コロナにかからないよ。私たちはそう冗談を言い合うしかなかった。

 

おそらく、会社には、同じような症例の人間が、ごまんといることだろう。いつ誰が感染してても、おかしくない状況だ。同時に、疑心暗鬼の連鎖が止まらない。

 

そんな中、もしコロナ陽性社内第一号と認定されてしまったら。想像を絶する面倒ごとに巻き込まれるのは明らかだ。

会社内ではさらし者にされ、文字通り病原菌として隔離され、家にも帰れず、マスコミにまで追い回される。コロナに感染するより、むしろそっちの方が恐ろしい。最悪、感染するのは仕方ない。だけどせめて、第一号にはなりたくないのだ。それに仕事は待ってはくれない。隔離され続け完治しても、山のようにたまった仕事が待っている。今度は別の理由で倒れてしまうかもしれない。休みたいけど、休むのが怖い。サラリーマンの悲しい習性。残り少ないマスクは、文字通り命綱。

きっと、先の後輩も、AI氏も、同じ気持ちなのかもしれない。それは個人レベルにとどまらない。きっと会社レベルでも同じだろう。どこが一番先に発表するのか。まさにコロナウイルスのチキンレース。

 

帰り道の電話で、思わず嫁さんにそのことを話してしまった。すると案の定、怒涛の叱責が始まる。

「あんた、子供にうつしたらどうするの!それに私のおなかには、二人目の子供がいるのよ、私は薬を飲めないのよ、もし何かあれば、どうしてくれるの!うがい!手洗い!消毒!滅菌!」

完璧に病原菌扱い。彼女の中では、私は既にコロナ陽性。家に帰ると、危うく消毒用の熱湯もしくは殺虫剤をかけられそうな勢い。結局、いつも通り、二階の物置と化した小部屋に隔離される羽目に。

 

でも仕方ない。私は武漢から来た中国人ですと、街でいきなり話しかけられたら。満員電車で、横にマスクもつけずせき込むオッサンがいたら。私もきっと、真偽を確かめる前に、一目散に離れてしまうだろう。

 

一番恐ろしいのは、コロナウイルスそのものではなく、コロナウイルスへの過剰な恐れ、そしてそれが生み出す不当な差別なのかもしれない。何がコロナだふざけるな。病は気から。いたずらに恐れても仕方ない。実際怖いけど、予防と対策、自分にできることをしっかりして、落ち着いて日々を過ごすしかないんだ。しっかり栄養と睡眠をとって、体力気力を保たないと。夜中までこんなクソ記事を書いてる場合じゃない。自分の身は自分で守らないと。コロナビール飲みたいけど、我慢して寝ます。

 

追記

そして今日、微熱が出てきた。喉がイガイガする。これはコロナじゃない、断じて。花粉症に違いない。そう思い込むことにする。たとえコロナだとして、この環境で一体どうやって回避できるというのか。花粉症辛いです棒。毒をもって毒を制すため、難波でコロナビールでも飲み倒そうか。今そんな気分です。

 

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