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ぞうブロ

サラリーマンエンジニア象の、本格エッセイという名の妄想寝言。

ドラフト会議。松坂世代最後の大物は静かにその時を待った。

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ついに、この日がやってきたか。

仕事終わり。近所のトリキで一人ハイボールを煽りながら、私は呟いた。

 

運命のドラフト会議。

今年も、競合指名確実な注目選手が目白押し。一方、輝かしい球歴を持ちながらも、指名されず、社会人野球に進み、最後のプロ入りチャンスに賭ける人たちもいる。

 

 

私も、その一人だった。

毎年指名かと騒がれた私も、今年で39歳。

 

「松坂世代最後の大物(腹が)」

「遅れすぎたオールドルーキー」

 

そんなキャッチフレーズは、もう聞き飽きた。自宅への取材カメラもめっきり減った。というか最初からなかった。

 

硬式野球経験は、ない。高2の時、甲子園に出場。応援団リーダーとして、野球部の皆様と一緒に戦わせて頂いた。

大学では軟式野球サークルで、酒と麻雀の腕を磨き、追っかけリーチに滅法弱い即戦力ジョッキ右腕に成長。

早々に指名され、プロでも活躍する松坂世代を尻目に、私は社会人となった。

 

それでも、野球がしたい。その思いが捨てきれず、新規参入した草野球チームの初期メンバー入りを果たす。負けず嫌いの性格とモテたい欲求で必死に監督にアピールし、見事エースの座を勝ち取った。

 

弱小チームで、エースと四番を兼務。活躍は目覚しかった。最速121km/mの荒れ球と、スローボールと見まごうスライダーで、バッタバッタと四死球と痛打の山を築く。球はキレないが、仕事ではよくキレられる。ノビはないが、合コンで鼻の下がノビる。

「愛知のハンケツ王子」

「象さん親の子普通の子」

「友達はバングラデシュ人」

そんな称号を欲しいままにした。

 

しかし、どれだけ頑張っても、満たされなかった。私の胸にはいつも、あの思いが燻っていた。

プロ野球選手に、なりたい。

同世代の男の子ならほぼ全員が抱くであろう、そんな途方もない夢。

 

ドラフトのたびに、私はテレビの前で、あるいはスマホを握りしめ、固唾を飲んでその時を待った。

しかし、私の名前が呼ばれることはなかった。

 

30歳を過ぎ、転職し、草野球チームからは実質引退。結婚し、子供を持ち、ついでに腎臓に石を持ち、膝と腰にも爆弾を抱える、39歳中年男性。

今年こそは、こんなサプライズ指名が、待っているのかもしれない。

 

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ドラフト指名体験キャンペーン

少し前まで一位指名を信じて疑わなかった。契約金をもらったらキャバクラで豪遊しようと決めていたが、それもなくていい。この際育成契約でもいい。私はただ、プロ野球選手になりたい。

 

むしろ球団スタッフでもいい。というか今の設計の仕事じゃなければなんでもいい。転職したい。残業はなしで、上司や同僚は皆ベッピンさんで、年収は一千万ほどあればいい、、

 

 

こんな寝言を言うのも、もはや毎年恒例のことだ。

同じことをしてるおっさんは、きっと全国に1万人くらいいるだろう。そんなまだ見ぬおっさん達に、申し上げたい。

ドラフト楽しみですね。一緒に飲み、野球談義しながら、指名を待ちましょうね。

 

悲喜こもごものドラフト会議。

今年はどんなドラマが、待っているのだろうか。

奥川君は、どの球団に行くのかな。

→追記  奥川君はヤクルトになりましたね。すぐ出番がありそうで、本当に楽しみです!

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